気づけばすでに4ヶ月。
出会って話して酒飲んで。
合掌造りからこんにちは。
冬はまだまだ始まったばかりなのに、連日の雪、マイナスの気温で「こんなのまだまだ序の口やさ〜」と笑うおばちゃん達の姿をみて笑顔で震えています。
どうもアベです。
私、今月より兵庫県から岐阜県高山市に場所を移して生活をしております。
兵庫では、城崎・豊岡・竹田を中心におもろい方達との色々な出会いが盛りだくさんでしたが、高山でも早速おもろい出会いの連鎖が始まり出しました。フィーバーの予感です。
おもろい人たちとおもろい話を色々としたのに、すっかりさっぱり更新をサボってたので、これを機にしっかりと自分の中のことを書き出して整理する癖をつけようと思います。
今回も今後も、内容は完全に自分の頭の中を整理してるだけなので、他の人が読んでも「知らんがな」ってなるだけだと思いますし、読んでも時間の損間違いなしなので先にお伝えしときます。
もし万が一、うっかり最後まで読んじゃった暇人で変人なあなたは、全否定でもいいし、おもろい参考例でもなんでもいいので、一言だけコメントをお願いします。強制です。
私アベ、最近アダ名が「総理」になりました。
あいのりかよ。
どこでも仕事ができる時代が来たし、己の付加価値について考えてみる
インターネットと物流がガンガンに発達し、仕事をする場が都会である必要性が段々と薄れて来ていると思う。
元々、地方で作られてた商品や作物を売るために都市に人や物が集まってたけど、ネットと物流が発達したからわざわざ集める必要がなくなっちゃった。まぁ言うても都会は便利やけどもね。
デザインの仕事に関しても、写真加工とかフォトアルバムづくり、ノベルティづくりなんかは無料アプリとか格安サービスが発達してるし、Webサイトも『Wix』みたいな素人でもボタン押せば作れちゃうようなサービスが普及してる。
わざわざデザイナーに頼まなくても、ある程度のものは自分たちでやれちゃう『みんなデザイナー時代』が来ちゃった今、己の存在価値についてふと考えたりするわけですよ。
ただパソコンが使えるだけのお兄ちゃんのままだったら、一生食っていくのは厳しいんじゃないかと。
かといって、特に特技があるわけでもないので、今興味のあることと絡めて自分の存在価値を高めることができんかなぁと思ったわけです。
今興味があるのは『地方』とか『田舎』っていうキーワードとその周りで色々とおもろいことをしている人たちのこと。
特に何かカタチにできているわけでも、アクションを起こせているわけでも無いけど、このキーワードの中で、何かしら自分ができることを活かせないかと考えているわけです。
デザイン物は誰でも作れる時代だけど、デザイナー視点で物事を見れるのは、自分の強みにできる部分やと思うので。
そんなことを悶々と考えているのが私アベ(25歳彼女なし)なのであります。
さて、ここから下は、最近思ったことの羅列です。
みんなダブルワーク(兼業)すりゃええやん
竹田で出会った生姜農家のノムラさんに、美味い日本酒を飲みながら教えられたこと。
ずっとね、思いよったんよ。農家の人って、オフシーズンは何して生計立てよるんやろうって。
ハウス栽培してたら話は別やけど、野菜でもなんでもシーズンってあるやん?作物取れない時って何しよんのやろうって。
そしたら「生姜は保存きくから、収穫した後注文来た時に出荷したり、加工品にして販売してるねー。あとはバイト。それとバー営業やねぇ。」
衝撃。目から鱗、耳から鱗。バイト、とな?
そんな発想全然なかったわい。オレがアホなだけ?
何も農業関係だけで金を稼がなきゃいけないわけないやん。当たり前やん。
バー営業の方は趣味程度に、とご本人も笑いながら言ってたけど、蔵をリノベしたクソおしゃれな素敵空間。
(雲海で有名な竹田城がある兵庫県竹田市にあるバー「酒ごぜる」基本的には週末の夜だけ営業してる、はず。)
元々、飲みサークル作ってワイワイ飲んだりしてたくらい酒をみんなで飲むのがお好きな方で、その延長みたいなもんやなーって言ってたけどこれは素敵すぎる生き方やないかと思ったわけです。
よく「好きなことで食っていけたら幸せよね」なんて聞くけど、「世の中そんなに甘くないけどね」って言葉が添えられちゃう。
それって、その好きなこと一本を生業としようとするから大変なんじゃね?
メインの収入を得る仕事(この場合は農業)+自分のやりたいことをサブとして働くスタイルで回せたら、みんなおもろいことできるんじゃね?
別に農業を軽視してるわけではないし、細かい作業は色々とあるとは思うんやけど、作物が育つ間とか色々と時間は作れると思うんですよ。
そんな時間に、自分の好きなパンづくりでもいいし、音楽でもいいし好きなことをサブワークとして楽しんじゃえばいいと思うんですよ。
それも1人でやるんやなくて、ご近所さん集めて教室開くとか、週末だけ自宅の軒先でお店やるとかすれば交流も色々と生まれて楽しくなりそうやと思うんです。
(飲食とかで保健所とかの許可取りが必要なら、公民館とかで許可取っちゃって、みんなが交代で使えるシェアショップスペースみたいにしちゃえば店舗も構える必要なくなってハードルもグンと下がると思うんやけど無理かな?どうなの?)
んで、そんな感じで経験積んで、サブワークからもうちょいでかくしてもいけるかな?って思えたら、メインワークに昇格させてやればいいと思うんです。
ダメだったら「てへぺろ」っつってサブに戻しちゃえばいいし。あくまでサブは自分が趣味として楽しめる範囲、肩肘張らずにできる範囲をキープしとくことが大事なんやないかな、と妄想ながら思いますし、ノムラさんもそんなこと言ってたと思います。ノムラさんのとこでは大体酔っ払ってたのでうろ覚えです。てへぺろ。
「好きなことで生きていく」ってYoutubeのキャッチコピーまんまやけど、田舎だとそういう生き方ができるんやないかなぁと思います。
色々安いしね。都会よりも時間の流れがゆっくりやしね。いざとなったら川で魚釣ったり、ご近所巡って野菜貰えば死なんでしょ。
都会でもできるんかもしれんけど、田舎の方がやりやすいんやないかなぁと思うんです。何の根拠もないけど。田舎ならではの悩みもきっとあるやろけど。
オチはないけど、このダブルワークっていうのはもっと深掘ればおもろくできるネタだと思うのでメモしとこうと思います。
若返りを図った後のこと
今の職場で自分の配属されているところは、平均年齢が60代後半。目に見えて高齢化。
社長も若返りを図ろうとしてる。
その話を聞いた時にふと思ったのが、解雇されたばあちゃんたちはどうなるんやろうか?ということ。
別に解雇するとかそんな話を聞いたわけでは無いんやけども、若い人間入れることになれば、必然的に上が出ていくことになるやん?
出て行った元気なばあちゃんたちは、年金で細々と暮らせばOKなのかといえばそんなことは全く無いと思う。
都会ならシルバー人材センターみたいなとこで働いたりできるんやろうけど、田舎だとわざわざじいちゃんばあちゃんを雇ったりするところがあるんやろうか?
全国の田舎で同じような悩みは発生してると思うんやけど、ナイスなモデルケースどなたかご存知ないっすか?
高齢者のみんながみんな、余生をまったり過ごしたい人ばっかじゃないと思うんやけどもどうなんでしょ?
ご存知ないっすか?
これはこれからどこに行っても生まれる課題だと思うのでメモメモ。
街の遠い田舎は消えて無くなるん?
これは何を今更って感じやけど『限界集落』とかの話。地方に興味を持つまで完全に人ごとになってたけどかなり巨大な問題よね。
最近お邪魔した豊岡、竹田、高山は観光地だったり、観光地に近かったりするから若い人もいて、移住者もいて、コミュニティが形成されつつあってこれから新しいことが生まれる気配があるけども、観光地でもなくて、都市も遠い田舎はどうなるんやろう。
少しずつ移住する人とか企業も増えて来てるけど、やっぱみんな住みやすいところ、仕事をしやすいところに優先的に行くやん?当たり前なんやけどもさ。
あるのは山!川!だけ!みたいなガチ田舎な場所はやっぱなかなか人が移らんやん?
気づいたら村が消えて無くなるなんてことがこれから増えるんやろか。てかもうすでに消え始めてんのか?無知やからまだ実状が全然わかっとらん。
こういう村に移住者を増やしたり人の流れを作るには、どういうことが良いんやろか。
他の田舎での成功事例をパッケージ化して、よっこいしょと持ち込むこと?
移住だと徳島県の神山町とか、島根県の海士町とかが思い浮かぶけど、正直具体的に内容全然知らんけんちゃんと調べてみよう。
あとは最近ちょいちょい聞くリノベ古民家一棟貸しの宿泊施設ね。
これ逆に「おばあちゃんち」をコンセプトにしてがっつりリノベはしないで貸し出したりしても需要あるような気がするんやけどどうでしょ?
なんか面白そうな事例がありましたらお教え下されー。
一月半更新サボったから色々と忘れとることだらけなので、思い出したり、また何か考えることがあったら更新しようと思いますー。
以上アベでした。
木彫家さんの工房で、バビーンっと刺激を受けたハナシ。
どうも、アベです。
兵庫に流れ着いて早2ヶ月。
こっちに着いた頃はセミたちが童貞のまま死んでなるものかと鳴き狂っていたけど、気づけばすっかり朝夕冷え込む季節となりました。
今生活してるところが山の中だからなのか、夜になると網戸にはビッシリとカメムシが。
部屋の灯りを目指してやってくるカメムシたちがそれはもうビッシリと。
スキを見せようものならカメムシ御一行様のアベ部屋観光ツアーが催されてしまうので、おちおち窓も開けれないような快適な毎日を過ごしております。
先日、神戸から家具職人の大島亮くんがやって来ました。会うのは専門学校卒業以来5年振り。
向上心の塊、歩く向上心のような男の亮くんは、豊岡市で木彫家として活動されている美藤圭さんの工房へお邪魔するアポを握りしめてやって来ました。
定食屋でうどんをすすりながら思い出話やお互いの近況報告に花を咲かせた後、美藤さんの工房へお邪魔する時間が近づいて来たので、亮くんのバイクに乗せてもらい工房へ向かうことに。
正直、後部座席の僕は亮くんに抱きつくんか⁉︎
工業高校で青春時代をゴリゴリの坊主達に囲まれて過ごした僕が、どこかに置き忘れて来た青春体験をここで体験するんか⁉︎
いやいや、男は運転する側でしょうが⁉︎
というかどっちも男やないか〜い⁉︎
なんてひとりでひっそりと心の中で騒いでましたが、ちゃんと持つとこがあるのねバイクって〜。
快適やねバイクって〜。
というか手を離してても全然大丈夫なんやねバイクって〜。
写真だって取っちゃうぜ〜。
なんてことをひとりでやっていたら
美藤さんの工房へ到着。
工房は美藤さんのご実家の横に建てられていた農業倉庫を、ご自身と親父さんとで改装したという広くてキレイなスペースでした。
「親父が鉄鋼所で働いてるから、自分たちで鉄骨建てて改装したんだよね〜(笑)やれちゃうもんだよ〜(笑)」と挨拶と一緒にさらりと飛び出すボクのDIYのイメージを簡単に飛び越えてくる一言。
鉄骨ってそんなサクッと建てれるんか。
お互いに自己紹介を済ませた後、溝にハマった軽トラを助けたお礼にもらったという柿を頬張りながら、お仕事の話や作品の紹介などをして頂くことに。
(左:美藤さん 右:亮くん)
18歳の頃に「モノづくりで飯を食いたい」と思って、飛騨にある学校で家具のデザインや設計を学んでいた美藤さん。
卒業後は設計事務所や家具工房なんかで仕事をした後、家具作り以外のモノづくりをしてみたいと思い立ち、実家のある豊岡へ戻って作家人生をスタート。
現在は木を彫って、ほっこり感のある人物や動物なんかを中心に作品作りに励んでいらっしゃいます。家具づくりは今も続けているとのことで、工房には家具の試作品もたくさん置いてありました。
(豊岡のKAMINO COFFEEさんの開店記念に作ったという看板クマ。か、かわいい!)
(工房にいた作品達。会話中も心の中でずっと「私がデンワマンだ!フハハ」と呟いて遊んでいたのは内緒です。かっこいいぜデンワマン。)(※デンワマンはアベが心の中で勝手に命名。)
材料となる木材の種類の話で亮くんと美藤さんが盛り上がっている時、僕はデンワマンとの会話で静かに盛り上がっていましたが、使う材料で作品の質感が全然違ったりしてくるのは、当たり前かもしれないけどおもろいなぁと思いました。
今までは作品のカタチなんかを見て、かっこいいとか判断してたけど、背景というか、こだわり部分に注目してみると全然違う見え方とか楽しみ方ができるなーと。視点の幅がぐーっと広がるな〜と。同じものでも、他の人には違う見え方で見えてるんだな〜と。
その後も仕事のこととかまったりとお話をしていると、美藤さんが、
「みんながスルーしてるささいな『スキマ』に気づけると、きっとそれが新しい仕事づくりにつながるよね」
!!
仕事の話をしている時に何気なく美藤さんから出た一言。
「ネットとか色々便利になったけど、みんなが意識的でも無意識でもスルーしてる不便というかモヤっとしてるとこに気づけたら、そこに何か生まれるきっかけって絶対あるよね〜」
!!!
さら〜っと言った美藤さんの一言が
モノづくりに飽きたというか、お腹いっぱいになっちゃって、なんかもうデザインはいいかなぁ〜なんて思っちゃって、一回デザインから離れてみようとフラフラしていたアベの心の奥の方に渾身の一撃!
おぉ〜!
その考え方!それやんソレソレ!
その場でメモするくらい、ズバシっ!と刺さったわ。
デザインはまさにこの考えでする仕事やったわ!
前の会社では、ありがたいことにポスターやら看板やら色々と作らせてもらってたけど、忙しさを言い訳にして、必要最低限の内容で体良くまとめて、毎回なんとか乗り切ったわ〜みたいな仕事の仕方をしてしまってて、気づいたらそのサイクルが染み付いてしまってた。
なんか、これでいいんかな〜。
営業さんから仕事の指示きて、それに乗っかってモノ作って、でもそれが仕事の流れだよな〜。
現実こんな感じなんかね〜、うーん。
みたいなモヤモヤをずーっと抱えてだけど、スパコーンとモヤモヤ弾き飛ばされたわ。
デザイナーとして一番大事なことを忘れとったわい!
デザイナーの価値ってそこやん!
ただパソコンでポチポチと収まりののいいものを作るのがデザイナーじゃないやん!
いかに伝えたいこととか、モヤっとすることをモノづくりで解消してあげられるかやん!
アベの視点とかカタチ作るセンスで勝負することが、デザイナーとして存在価値を示すことやし、自分が精進するための道やんけ!
今までなにしとったんや!このオタンコナス!
このすっとこどっこい!
いやぁ〜、目からウロコ、耳からウロコでした。
モノづくりしとる人からは、いやいや、そこは当たり前でしょ、ってポイントかもしれんけど完全に忘れてたわ。
使う人のためにこだわることを忘れてたわ。
フォントとか色味とか、自分の好きな収まりに持っていくためにばっかこだわってたわ!
もう気づいたら、ひとりフガフガと興奮してました。
きっと美藤さんも亮くんもデンワマンも、突然テンション上がりだしてメモ取り出したんで、このヒゲどうしたんやろ?って思ったやろな。
しかし大事なことに思い出したわ〜。
亮くんのオマケで美藤さんのとこにお邪魔させてもらってよかった〜。
美藤さんがオマケも迎え入れてくれるいい人でよかったよ〜。
そんないい人美藤さんが、現在東京で個展開催中!
浅草 ・雷門の近くにある小さなギャラリーGalerie NUAGE(ギャルリ・ニュアージュ)にて。
美藤 圭 個展
「 めぐるぐる 」
Kei Bito Exhibition
2016年10月21日(金)〜11月3日(木・祝)12:00-19:00
作家在廊日/21.22.23.24日
休廊日/26日(水)
作品も可愛くてほっこりする子や、マンガみたいな面白い子もいて見てて楽しい気分になってきます!美藤さんもおもろい人なので、東京方面に行くタイミングの人は是非足を運んで見て下さい!
美藤さん、今回はお邪魔しましたー!
また遊びにいきまーす!
(記念撮影に対して強いこだわりを見せる亮くんと従う美藤さん)
素敵な出会いに感謝!
(facebookから写真もらっちゃいました〜)